🚨 不動産売却で損をする?「囲い込み」とは何か、業界で問題視される根本的な理由を解説 🔑📉
2025/12/30
不動産を売却する際、売主様は「できるだけ高く、そして早く売りたい」と願うかもしれません。
しかし、依頼した不動産会社が行う**「囲い込み(かこいこみ)」**という行為によって、その願いが達成されず、本来得られたはずの利益を逃してしまうリスクがあるかもしれません。
囲い込みは、売主様にとっては非常に不利益となる行為であるにもかかわらず、不動産業界の一部で問題視されています。
本記事では、この**「囲い込み」が具体的にどのような行為を指すのか、そしてそれが売主様にとってなぜ問題なのか**、その根本的な理由について、不動産のプロの視点から解説します。
1. 「囲い込み」とは何か?その目的と仕組み 💰
囲い込みの定義
囲い込みとは、売主から売却依頼を受けた不動産会社が、意図的に他の不動産会社からの買主紹介を拒否したり、物件情報を隠蔽したりする行為を指します。
目的は「両手仲介」による利益の最大化
囲い込みが行われる最大の理由は、不動産会社が**「両手仲介(りょうてちゅうかい)」**を実現し、自社の利益を最大化することかもしれません。
両手仲介:売主と買主の双方から仲介手数料を受け取る取引形態です。
片手仲介:売主または買主の一方からのみ仲介手数料を受け取る取引形態です。
不動産会社は、両手仲介を成立させることで、片手仲介の最大2倍の仲介手数料を得ることができます。このため、他の会社に買主を見つけられると「片手仲介」になってしまうのを避けるために、あえて情報を遮断するのです。
2. 売主が「囲い込み」で被る3つの不利益 📉
囲い込みは、売却を依頼した売主様にとって、明確な不利益をもたらします。
不利益1: 売却機会の損失と長期化 ⏳
他の会社からの買主候補の紹介を拒否するため、市場全体で物件を探している人たちに情報が行き渡りません。
買主が限定される:結果として、売却活動は依頼した会社の顧客リストに限定されてしまい、買主を見つける機会が大幅に減少します。
売却期間の長期化:本来なら数ヶ月で売れたはずの物件が、売れ残り、売却期間が長引くかもしれません。
不利益2: 価格競争が起こらず、売却価格が下落する 📉
物件を広く公開すれば、複数の買主候補が現れ、価格競争(入札のような状態)が起こり、相場以上の高値で売却できるチャンスが生まれます。
価格の低下:囲い込みによって競争が起こらないため、仲介会社の自社顧客が提示した金額で取引せざるを得ず、相場よりも低い価格で売却を決断させられる可能性があります。
不利益3: レインズ登録義務違反の可能性 🚨
売主が不動産会社と専任媒介契約や専属専任媒介契約を結んだ場合、不動産会社には物件情報を**「レインズ(REINS)」**という業者間ネットワークに一定期間内に登録する義務があります。
情報隠蔽:悪質な囲い込みでは、レインズへの登録自体を遅らせたり、他の会社から問い合わせがあった際に「商談中」「内見不可」などと虚偽の情報を伝えて紹介を妨害したりする行為が見られます。これは契約違反にあたる行為かもしれません。
3. 売主が「囲い込み」を防ぐためのチェックポイント ✅
売主様が自ら積極的に売却活動をチェックすることで、囲い込みを防ぐことが期待できます。
チェックポイント1: レインズの登録状況を確認する
媒介契約の種類(専任または専属専任)に応じて、期限内にレインズに登録されたことを証明する**「登録証明書」**を会社に提出してもらいましょう。
登録証明書の確認:書面に記載された登録日時や内容を確認することが重要かもしれません。
チェックポイント2: 営業活動報告の内容を具体的に確認する
不動産会社は売主に対し、定められた期間ごとに営業活動の状況を報告する義務があります。
確認すべき項目:広告掲載状況だけでなく、**「他の不動産会社からの問い合わせ件数」や「内見希望の申込件数」**を具体的に尋ねましょう。
不自然な回答:「問い合わせはあったが、価格が合わなかった」「まだ活動を始めたばかりで反応がない」といった曖昧な回答が続く場合は、囲い込みを疑う余地があるかもしれません。
チェックポイント3: 「一般媒介契約」も検討する
囲い込みが心配な場合は、最初から複数の不動産会社に依頼できる**「一般媒介契約」**を選ぶことも一つの手段かもしれません。
一般媒介のメリット:複数の会社が競い合って買主を探すため、囲い込みが発生するリスクは低くなります。ただし、一社あたりの熱意が分散する可能性もあります。
まとめ:売主様の利益を優先する会社を選ぶ 🔑
囲い込みは、不動産会社にとっては利益最大化の手段かもしれませんが、売主様にとっては売却の成功を妨げる行為です。
不動産売却を成功させるためには、媒介契約を結ぶ段階で、その会社が**「売主様の利益を最優先する姿勢」を持っているか、「透明性の高い販売活動」**を行ってくれるかを、しっかりと見極めることが大切かもしれません。
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